「簿記3級は独学でも合格できるの?」
「簿記3級の取得はどれくらい難しいの?」
「独学で合格するには、どれくらい勉強すればいいの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
簿記3級は、正しい学習計画と方法を実践すれば、独学でも十分に合格を目指せる資格です。
合格に必要な勉強時間は約100時間とされ、市販の教材も充実しているため、多くの人が独学で合格を勝ち取っています。
本記事では、簿記3級の試験概要から必要な勉強時間、具体的な学習方法まで徹底解説します。
簿記3級とは?
簿記3級は、経理や会計の基本的な知識を証明する、ビジネスパーソンにとって登竜門となる資格です。
企業の経理担当者だけでなく、営業や管理職など、職種を問わず求められる財務諸表を読む力を養うことができます。
企業の活動を数字で理解できるようになるため、自社の経営状況を把握したり、取引先の信用度を分析したりする際に役立ちます。
まずは、試験の形式や取得するメリットについて詳しく見ていきましょう。
試験の概要
簿記3級の試験には、年に3回実施される統一試験(ペーパー試験)と、随時受験可能なネット試験(CBT試験)の2つの形式があります。
どちらの形式も試験範囲や難易度に本質的な違いはありませんが、受験日時や合否発表のタイミングなどが異なるため、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
統一試験(ペーパー試験)
統一試験は、指定された日時に紙媒体で実施される従来型の試験方式です。
年に3回(6月、11月、2月)の決まった試験日に、全国の商工会議所が指定する会場で一斉に行われるため、計画的な学習が求められます。
大学や専門学校などが会場となり、多くの受験者と共に試験を受ける雰囲気が、モチベーションにつながる人もいるでしょう。
合格発表は試験から数週間後に行われ、合格証も紙で発行されるのが特徴です。
ネット試験(CBT試験)
ネット試験(CBT試験)は、テストセンターのパソコンを使用して随時受験できる柔軟性の高い試験方式です。
受験者は自身の学習進捗に合わせて試験日時や会場を自由に選べるため、最適なタイミングで受験できるという大きなメリットがあります。
試験終了後、その場で合否が判定されるため、すぐに結果を知りたい方や、万が一不合格だった場合にすぐ次の学習計画を立てたい方に適しています。
難易度や出題範囲は統一試験と変わらないため、自分に合ったスタイルで受験方法を選ぶことが大切です。
簿記3級を取得するメリット
簿記3級の取得は、就職・転職活動で有利になるだけでなく、自身のキャリアアップや日常生活にも役立つ多くのメリットがあります。
経理や会計の基礎知識があることの客観的な証明となり、数字に基づいたビジネススキルを持つ人材として評価されるためです。
経理職はもちろん、営業職でも取引先の経営状況を分析して的確な提案ができたり、個人事業主として確定申告を自分で行えたりと、活用の幅は非常に広いです。
社会人としての基礎教養が身につく、コスト意識を持って仕事に取り組めるようになるなど、直接的な業務以外にも多くの利点をもたらしてくれます。
簿記3級に合格するまでに必要な勉強時間
簿記3級合格に必要な勉強時間は、一般的に50時間から100時間程度が目安とされています。
経理経験の有無や学習スタイルによって必要な時間は変動しますが、多くの資格予備校ではこの時間を基準にカリキュラムが組まれています。
例えば、1日に1時間勉強するなら約3ヶ月、1日に2時間確保できるなら1ヶ月半程度で合格レベルに到達できる計算になります。
週末にまとめて学習するスタイルも可能ですので、初学者の場合は、余裕をもって100時間程度の学習計画を立てることで、無理なく合格を目指せるでしょう。
簿記3級の難易度と合格率
簿記3級は、他の資格試験と比較して難易度は決して高くなく、ポイントを押さえて学習すれば十分に合格可能な試験です。
合格率が示す通り、受験者の約3〜4割が合格しており、会計分野の入門資格として位置づけられているため、基礎的な内容が中心に出題されます。
簿記の知識が全くない初学者でも、市販のテキストを使って数ヶ月学習することで合格するケースが非常に多く、チャレンジしやすい資格と言えます。
ここでは、具体的な合格率のデータと合格基準点について解説します。
簿記3級の合格率
簿記3級の合格率は、試験形式によって異なり、統一試験で30%〜40%台、ネット試験では40%前後で推移しています。
統一試験は回によって難易度にばらつきがあり合格率が変動しやすい一方、ネット試験は学習を終えたベストなタイミングで受験する人が多いため、合格率がやや高くなる傾向にあります。
例えば、第167回の統一試験の合格率は35.3%でしたが、2023年度のネット試験の合格率は41.2%と、ネット試験の方が高い結果でした。
どちらの試験も難易度自体に差はないため、合格率の数字に一喜一憂せず、着実に実力をつけることが重要です。
簿記3級の合格点
簿記3級の合格基準点は、100点満点中70点以上です。
この基準は、試験形式(統一試験・ネット試験)や受験回による変動はなく、常に一貫しています。
試験は大きく3つの大問で構成されており、配点は第1問が45点、第2問が20点、第3問が35点です。
全体で7割以上の得点を目指す必要があるため、苦手な分野を作らず、どの問題でもバランス良く得点できる力を養うことが合格の鍵となります。
簿記3級のおすすめな勉強方法
簿記3級の勉強方法には、自分のペースで進められる独学と、効率的に学べる講座利用の2つの選択肢があります。
費用や学習スタイル、確保できる時間などを考慮し、自分に最も合った方法を選ぶことが、合格への近道となります。
コストを抑えたい、自分のペースで進めたい方は参考書やアプリでの独学が、一方で学習の進め方に不安がある、短期間で合格したい方は通信・通学講座の利用が適しているでしょう。
それぞれの方法のメリット・デメリットを理解し、最適な学習プランを立てましょう。
1.参考書やアプリで勉強する
参考書やアプリを使った独学は、費用を抑えつつ、自分のライフスタイルに合わせて学習を進められる最も手軽な方法です。
数千円程度で教材を揃えることができ、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を有効活用して学習を進めることが可能です。
『みんなが欲しかった!簿記の教科書』のような図解が豊富なテキストや、『パブロフ簿記』のようなゲーム感覚で学べるアプリを利用すれば、初学者でも楽しく学習を継続できます。
ただし、疑問点を自分で解決する必要があるため、モチベーションの維持や計画的な学習管理が求められます。
2.通信・通学講座で勉強する
通信・通学講座は、専門家の指導のもとで体系的に学べるため、学習効率を重視する方に最適な方法です。
合格に必要なノウハウが詰まったカリキュラムが用意されており、疑問点も講師に質問できるため、独学に比べて挫折しにくいというメリットがあります。
スタディングのような低価格なオンライン講座から、TACや大原のような実績豊富な通学講座まで様々な選択肢があり、サポート体制や学習スタイルに応じて選べます。
独学よりも費用はかかりますが、短期集中で確実に合格を目指したい方や、学習の進め方に不安がある方には心強い選択肢となるでしょう。
効率のいい勉強の進め方
簿記3級の学習は、「インプット」と「アウトプット」を効果的に繰り返すことが、効率的な合格への王道です。
まず参考書で全体像と基本ルールを理解し、次に問題演習で知識の定着を図るというサイクルを回すことで、実践的な解答力が身につきます。
テキストを1章読んだら、対応する問題集をすぐに解いてみる、というように、インプットとアウトプットをセットで行うのが効果的です。
ここでは、具体的な学習のステップを3つに分けて詳しく解説します。
1.1冊の参考書を理解できるまで繰り返し読む
まずは1冊の参考書に絞り、内容を完全に理解できるまで最低3周は読み込むことが重要です。
複数の教材に手を出すと情報が混乱し、かえって知識が定着しにくくなります。
1冊を完璧にすることで、簿記の全体像と基本的な考え方を体系的に身につけることができます。
1周目は全体像を把握するために流し読みし、2周目で仕訳のルールなどをじっくり理解、3周目で細かい論点まで記憶に定着させる、といった方法がおすすめです。
焦って先に進むのではなく、一つの教材を信じて繰り返し学習することが、合格への一番の近道です。
2.過去問題を解く
参考書で一通りの知識をインプットしたら、次は過去問題や予想問題集を繰り返し解き、実践力を養います。
過去問を解くことで、本番の試験形式や時間配分、出題傾向を体感的に理解することができます。
これにより、自分の弱点や苦手分野も明確になります。
少なくとも過去3〜5回分の過去問を、本番と同じ60分の制限時間を設けて解いてみましょう。
最初は時間が足りなくても、繰り返すうちにスピードは上がっていきます。
アウトプットを通じて、インプットした知識の使い方を学ぶことが、得点力を直接的に向上させる鍵となります。
3.間違えた問題は理解できるまで見直す
問題演習で間違えた箇所は、解答・解説を読み、なぜ間違えたのかを完全に理解できるまで徹底的に復習することが不可欠です。
間違えた問題こそ、自分の知識の穴を埋め、実力を伸ばす絶好の機会です。
解きっぱなしにせず、原因を分析して次に活かすプロセスが合格を引き寄せます。
「ケアレスミスだったのか」「勘定科目の理解が曖昧だったのか」など、ミスの原因を具体的に分析し、参考書の該当箇所に戻って再確認しましょう。
間違えた問題だけを集めた復習ノートを作るのも効果的です。
この地道な見直しの繰り返しが、本番での失点を防ぎ、確実な合格へと繋がります。
独学でも簿記3級は合格可能?
結論として、簿記3級は独学でも十分に合格可能な資格です。
市販されている教材の質が非常に高く、YouTubeなどの無料動画コンテンツも充実しているため、講座を受講しなくても合格レベルの知識を身につける環境が整っています。
実際に多くの合格者が、市販のテキスト1冊と問題集1冊を繰り返し学習するというシンプルな方法で合格を勝ち取っています。
ただし、独学にはモチベーションの維持やスケジュール管理といった課題も伴います。
計画的に学習を進める強い意志と、疑問点を自分で調べる探求心が成功の鍵となるでしょう。
簿記の勉強に向いている人
簿記の勉強は、数字を扱うのが好きな人や、地道な作業をコツコツと続けられる人に向いています。
簿記は、決められたルールに従って数字を処理していく作業が中心となるため、論理的な思考力と継続力が求められるからです。
例えば、パズルやクイズを解くように、ルールに基づいて答えを導き出すプロセスを楽しめる人や、家計簿をつけるなど、細かい数字の管理が苦にならない人は適性があると言えます。
もちろん、現時点で数字に苦手意識があっても問題ありません。
簿記のルールを理解していくうちに、数字の面白さに気づく人も多いです。
まとめ
簿記3級は、約100時間の学習で合格が目指せる、コストパフォーマンスに優れた価値ある資格です。
独学でも十分に合格可能であり、取得すれば就職・転職活動が有利になるだけでなく、ビジネスパーソンとしての基礎体力や、日常生活における金銭感覚を養うことができます。
勉強方法としては、まず信頼できる参考書を1冊決めて繰り返し読み込み、その後は過去問演習で実践力を高め、間違えた箇所を徹底的に復習するという王道の学習法が最も効果的です。
簿記3級の取得は、あなたのキャリアの可能性を広げる大きな一歩となるはずです。
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