「簿記を取りたいが、ユーキャンで本当に合格できるのか」
「受講料は安くない。失敗は避けたい」
新しい挑戦に不安はつきものだ。特に多忙な40代〜60代にとって、時間と費用の投資判断は重要である。
結論として、ユーキャンは「机に向かい、紙のテキストでじっくり学びたい初心者」にとって強力なパートナーとなる。
一方、「スマホだけで完結させたい」「最安値で済ませたい」という層には不向きである。
本記事では、ユーキャンの簿記講座について、公式サイトの最新情報とリアルな評判を整理した。
メリット・デメリットを把握し、自身の学習スタイルとの適合性を判断する材料としてほしい。
ユーキャン簿記講座の費用と支払い方法
まず費用を確認する。
ユーキャンの簿記講座は、教材費・指導費・消費税を含むパッケージ価格である。
本章では3級と2級の総額および支払い方法を整理する。
3級講座の費用と教材等の内訳
簿記3級講座の受講料は一括39,000円である。
この金額に、以下の教材とサポートがすべて含まれる。
- メインテキスト
-
3冊
- 副教材
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学習サポート集、本試験対策トレーニング、模擬試験など
- 添削指導
-
全4回(総合模擬試験を含む)
- 質問サポート
-
1日3問までメール等で質問可能
- 標準学習期間
-
3ヵ月(指導サポート期間は最大12ヵ月)
初学者でも学習開始に必要な教材一式が届く構成である。
一括・分割払いの総額と送料
支払い方法は「一括」と「分割」から選べる。送料はユーキャン負担(無料)である。
- 一括払い
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39,000円
- 分割払い
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3,300円 × 12回 = 39,600円
- ※一括払いより総額が600円高くなる。
支払いには、教材到着後に同封の振込用紙(郵便局・コンビニ・LINE Pay等)や、クレジットカードが利用できる。
2級講座の費用と教材等の内訳
商業簿記に加えて工業簿記も学ぶ2級講座は、一括49,000円である。
- メインテキスト
-
3冊(商業簿記・工業簿記)
- 副教材
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工業簿記問題集、実戦問題集、添削課題集など
- 添削指導
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全5回
- 質問サポート
-
1日3問まで
- 標準学習期間
-
6ヵ月(指導サポート期間は最大12ヵ月)
2級は学習範囲が広がるため、躓きやすい工業簿記の対策教材が充実している。後半の学習で特に役立つ。
教育訓練給付制度の対象になるか
ユーキャン簿記2級講座は、厚生労働大臣指定の一般教育訓練給付制度の対象講座である。
- 制度概要
-
一定条件を満たして修了すると、受講料の20%(最大10万円)が支給される。
- 条件
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雇用保険の加入期間が通算1年以上(初めて利用する場合)など。
- 注意点
-
対象講座であっても、個人の雇用保険加入状況により利用できない場合がある。事前にハローワーク等で確認が必要だ。
※簿記3級講座は給付制度の対象外。
他社講座の相場と比較した費用感
価格感を把握するため、代表的な通信講座の通常価格(税込)と比較する。
| 講座名 | 3級価格 | 2級価格 | 特徴 |
| ユーキャン | 39,000円 | 49,000円 | 紙テキスト+手厚い添削 |
| スタディング | 3,850円〜 | 19,800円〜 | スマホ完結・動画中心 |
| クレアール | 約16,000円 | 約53,000円 | Web通信・独自カリキュラム |
※2024年11月時点の情報。各社、時期によりキャンペーン価格で変動する。
3級講座は相場より高めの傾向
表の通り、ユーキャンの3級講座はスタディング等のオンライン特化型に比べ価格は高めである。
理由は、フルカラー紙テキスト、講師による添削指導、質問対応など人件費や物流費を伴うサポートが価格に含まれるためである。
「安さ」よりも「アナログな安心感」を重視する価格設定といえる。
2級講座は相場中位の水準
一方、2級講座に関しては、通学スクール(10万円前後〜)よりは安く、格安オンライン講座よりは高い「中位」の水準である。
教育訓練給付制度を利用できる場合、実質負担は約39,200円となり価格差は縮まる。
サポート内容を勘案すれば、費用対効果は妥当と評価できる。
ユーキャンの合格実績と合格者数
通信講座選定では「合格できるか」が主要関心である。
ユーキャンは合格率ではなく合格者数を公表している。本章ではその数字の読み方を示す。
過去10年間の簿記合格者数
ユーキャン独自の集計によると、簿記3級の合格者数は以下の通りである。
年間ベースで1,000名超の合格者に相当する。合格報告に基づく実績として一定の規模感がある。
アンケートに基づく合格者数の算出
この数字は、ユーキャン受講生へのアンケート回答に基づいている。
アンケート未回答の合格者は含まれないため、実際にはより多くの合格者がいる可能性がある。
一方で、不合格者数も不明である。
あくまで「合格報告者数」である点に留意する。
合格率との違いと注意点
合格率(合格者数 ÷ 受験者数)は判断指標の一つだが、ユーキャンはこれを公表していない。
通信講座では途中離脱や未受験の把握が困難なためである。
合格率のみに依存せず、「教材適合性」や「継続しやすさ」での判断を推奨する。
日商簿記検定の一般的な合格率
参考として、日商簿記検定全体の合格率(直近傾向)を示す(日本商工会議所データ)。
- 3級
-
ネット試験 約38〜41%前後 / 統一試験 約29〜42%台
- 2級
-
ネット試験 約35%前後 / 統一試験 約12〜29%程度(回次により変動幅あり)
本試験は易しい部類ではない。そのため、教材選定の重要度が相対的に上がる。
簿記講座の教材とカリキュラム
ユーキャンの教材は「読んで理解できる構成」を重視する。
学習フローは「紙テキストで理解」→「動画で補強」→「演習で定着」の順である。
マンガや図解中心のテキスト
テキスト冒頭にはマンガがあり、レッスンの全体像を把握できる。
いきなり難解な数値は登場しない。
- 用語の翻訳
-
専門用語を日常語に置換して解説。(例:「仕訳」とは「取引を左右に分けて記録すること」)
- 図解の多用
-
文字だけでなくイラストや図で視覚的に理解を促す。
活字中心の学習に抵抗がある層に適した構成である。
演習・模擬試験・一問一答の役割
理解した内容を定着させるため、以下のステップが用意されている。
インプット直後の確認。
レッスン終了時の問題演習。
本番形式の実力診断。
特にCBT(ネット試験)対策として、Webテスト機能が有用である。苦手テーマは正答率80%以上になるまで反復する。
WEB学習機能とスマホ対応
紙テキストに加え、スマホ対応の「学習支援Webサービス」も利用できる。
- お手本動画
-
講師による解法解説。
- Webテスト
-
知識確認のクイズ。
- スケジュール管理
-
試験日から逆算した学習計画の自動作成。
動画講義の量と補助的な役割
注意点として、ユーキャンの動画講義はあくまで「補助」である。
スタディングのように動画のみで完結するスタイルではない。
「まずテキストを読み、不明点を動画で補う」運用が基本となる。
動画中心の学習を望む場合、物足りなさを感じる可能性がある。
質問・添削などのサポート体制
独学にはない通信講座のメリットは「孤独にならないこと」である。
ユーキャンのサポート体制を整理する。
質問の受付方法と1日の回数制限
学習中の疑問はメールや郵便で質問できる。
- 1日の上限
-
3問まで
- コツ
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スマホで問題を撮影し添付すると円滑である。
1日3問の上限は実務上の支障になりにくい。
疑問を放置せず、24時間以内に質問するという運用ルールを設けると停滞を避けられる。
添削課題の回数と活用方法
添削課題は3級で4回、2級で5回ある。
- 課題提出
- 講師による採点・助言付き返却
- 弱点の復習
このサイクル(PDCA)により理解不足を検知できる。提出前に「計算メモ」を残せば、事後検証が容易になる。
学習スケジュール管理の仕組み
進捗管理は学習継続の鍵である。
ユーキャンのWeb機能は、目標試験日を入力すると個別スケジュールを自動生成する。
進捗が遅延しても自動で再調整(リスケジュール)されるため、計画倒れを防ぎやすい。
学習期間の目安と勉強の進め方
多忙な中でも完走できるよう、標準的な学習期間と時間配分の目安を示す。
3級・2級の標準学習期間と指導期限
ユーキャン公式設定の「標準学習期間」は以下の通りである。
- 3級
-
標準 3ヵ月
- 2級
-
標準 6ヵ月
- 指導期限
-
受講開始から12ヵ月(サポート利用可能期間)
学習時間の一般的な参考値は次の通りである(個人差あり)。
- 3級相当の基礎がある人
-
250〜350時間程度
- 完全な初学者
-
350〜500時間程度
標準期間を超過しても、1年間は質問や添削サポートが継続する。
1日30分から目指す3ヶ月の合格
3級合格を目指す場合、1日30分〜1時間の継続が理想的である。
- 最初の1ヶ月
-
仕訳ルールの暗記
- 次の1ヶ月
-
帳簿・決算フローの理解
- 最後の1ヶ月
-
問題集・過去問・模試の反復
仕事や家事と両立するコツ
まとまった時間が取れない場合、スキマ時間を活用する。
- 通勤・待機時間
-
スマホでWebテスト(1回5分)
- 帰宅後
-
25分集中してテキストを読む(ポモドーロ・テクニック)
- 週末
-
演習問題をまとめて解く
「完璧を目指さない」ことが継続の秘訣である。疲労時は動画1本の視聴のみでも可とする。
口コミから見るメリット・デメリット
受講者の声は判断材料となる。
第三者サイトやSNSの評判傾向を、良否に分けて整理した。
良い評判:教材や添削が分かりやすい
「マンガ導入で挫折しなかった」
「添削コメントがモチベーション維持に役立った」
「スケジュール管理機能でタスクが明確化された」
「初心者への配慮」を評価する声が多い。独学での挫折経験者からの支持が目立つ。
悪い評判:受講料や動画への不満
「3級4万円は高い。市販本なら数千円で済む」
「全単元に動画があるわけではない」
「ネット試験の模擬テストが不足気味」
費用対効果を厳格に見る層や、動画メインの学習を想定していた層からは不満が見られる。
ネット試験対策は、必要に応じ市販予想問題集を追加するのも一案である。
体験談を読む際の注意点
個人の体験談参照時は以下に注意する。
- 投稿日
-
試験範囲や教材は改訂されるため、古い情報は避ける。
- 前提知識
-
商業高校出身者の「簡単」と初心者の「難解」は基準が異なる。
ユーキャンが向いている人・向いていない人
ここまでの情報を基に、適合性を判断する。
向いている人:初学者や紙教材が合う人
- 完全な初心者で学習の着手が不安な人
- 紙テキストへの書き込み学習を好む人
- 質問・添削による伴走支援を求める人
- 独学での継続に自信がない人
「マンガ導入 → テキスト理解 → 添削確認」の丁寧なステップが学習を支える。
向いていない人:費用重視や動画中心の人
- 費用抑制を最優先する人
- テキスト読解が苦手で動画のみで学びたい人
- 短期集中・倍速再生で一気に合格したい人
これらに該当する場合、スタディング等のスマホ特化型講座や市販本での独学が適している。
申し込み前に確認すべき3つのポイント
受講決定前に、以下の3点を確認する。
CBT・統一試験の形式と受験計画
現在の日商簿記には2つの受験方式がある。
- 1.ネット試験(CBT方式)
-
テストセンターで随時受験可。
- 2.統一試験(ペーパー方式)
-
年3回、指定会場で受験。
学習開始前に受験方式を定めておくと計画が立てやすい。現在はネット試験が主流である。
教材到着日と返品条件の確認
- お届け
-
申込みから通常10日前後で届く。
- 返品
-
教材到着後8日以内は返品可能(返送料のみ負担、キャンセル料不要)。
書き込みや汚れがある場合は返品不可となる可能性が高いため、到着時の確認は丁寧に行う必要がある。
質問・添削の回数と利用期限
- 質問
-
1日3問まで。
- 添削
-
3級4回、2級5回。
- 期限
-
受講開始から12ヵ月。
この範囲内で合格は十分可能である。「初回添削の提出目標」を立てることから始めるとよい。
他社講座と比較検討するポイント
迷いがある場合、以下の軸で比較検討する。
価格に含まれるサポート内容
金額だけでなく「対価として得られるもの」を見る。
ユーキャンは添削・質問回答・学習管理システムを含む。これらが不要であれば、安価な講座や独学が選択肢に入る。
動画やアプリなどデジタル教材の質
- ユーキャン
-
紙テキスト中心、動画は補助。
- 他社(スタディング等)
-
動画中心、紙テキストなし(またはオプション)。
自身の学習スタイルに近い方を選択する。
合格実績の開示方法と信頼性
ユーキャンの「過去10年で1万人超」の実績はアンケートベースながら、長年の輩出実績を示す。
大手ならではの信頼性は教材の質に直結する。
簿記ユーキャンに関するよくある質問
学習が遅れた場合の受講期間延長
指導サポート期間(12ヵ月)内であれば、Web上でスケジュールを何度でも自動修正できる。
ただし期間延長は原則不可である。1年あれば合格圏内への到達は十分可能だ。
3級から2級へ進む際の注意点
2級では工業簿記が追加され、試験時間や難度も上がる。
3級の基礎(仕訳ルール等)は必須となるため、3級テキストは手元に残しておくべきである。
教材改訂と試験範囲変更への対応
法改正等で範囲変更があった場合、会報や追補資料で情報提供される。
受験回の「出題区分表」は自身でも確認することを推奨する。
簿記資格で人生を豊かにするための次のステップ
「自分にもできそうだ」と感じられただろうか。
あるいは「まだ不安」だろうか。
「現状を変えたい」「自信をつけたい」と望むなら、行動を起こすタイミングである。
テキストの雰囲気を確認する。
返品保証期間を活用し、教材を実際に手に取る。
Web機能で無理のない計画を立てる。
簿記の知識は家計管理や業務に役立つ一生のスキルとなる。
プロのサポートがあるユーキャンであれば、着実に合格へ近づけるはずだ。
まとめ
この記事の要点は次の通りである。
- 費用:3級39,000円/2級49,000円(分割可)。
- 教材:紙テキスト中心、マンガ導入。動画は補助。
- サポート:質問1日3回、添削指導あり。
- 実績:過去10年で合格報告1万人超。
- 注意点:動画中心や最安志向には不向き。
「どの方法が合うか」に迷ったら、学習スタイルで選ぶとよい。紙とペンでじっくり学ぶ安心感を求めるなら、ユーキャンは最適な選択肢である。
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